結論から言うと乾燥します。
ただし、建物の性能うんぬんというより、水蒸気(有害物質)が発生しない暖房器具で、 快適な(建物内の温度差をなくす)住環境にすると、です。 これは一見外気が湿っているように見える新潟でも同じです。 新潟で仮に外気の温湿度が2℃80%だとします。 これを室内に取り入れ、20℃まで暖めると24%の湿度になります。 カラカラですね。 室内の空気環境が20℃50%だったとすると、 換気すればするほど(外気と室内の空気を取り替えるほど)湿った空気を捨て、 乾いた空気を入れていきますので乾燥していくことになります。 あとは室内で発生する水蒸気があります。 各家庭で大きく違ってくるでしょうが、 4人家族で一日10リットルぐらい発生すると言われています。 これが乾燥にどう影響するのでしょうか。 わかりやすくするために絶対湿度で考えていきます。 絶対湿度はここを参照してください。 仮に30坪の家があり、容積が240m3だったとして、 その家が室内温湿度20℃50%で保たれていたとします。 20℃50%の絶対湿度は8.67g/m3ですから、 家全体で8.67g/m3×240m3=2,080gの水蒸気があることになります。 そして外気2℃80%の絶対湿度は4.46g/m3になりますので、 1時間あたり家の容積の半分を換気する(建築基準法)ということは 2,080gのうちの半分である1,040gを捨てて、 4.46g/m3×120m3=535gの水分を補給することになります。 そして家族4人が出す10リットルが平均的に発生したとすると仮定すると 10,000g/24h=417g/h発生することになります。 つまり1時間あたりで、1,040g捨てて535g+417g=952g補給するわけですから 単純計算上でも少しづつ乾燥することになります。 (この計算上では46%まで乾燥) ただし実際はキッチン、浴室などにより発生した水蒸気などは その場で局所換気などにより多くは排出されていることが考えられ、 部屋には均等に広がらないのでもっと乾燥することが予想されます。 あとは住まい方の工夫(洗濯物の室内干、加湿器の使用など)や 水蒸気を回収する全熱交換型の換気扇などの採用などで解消していくことになります。 ちなみにこれは室内温度20℃での計算になりますので、 室内温度をより高くするとさらに乾燥することになります。 (例えば2℃80%を24℃まで暖めると相対湿度がさらに下がり19%) 建物をより高断熱化すると、各部屋の温度をより均一にすることができ、 壁面等の表面温度も室温に近づくので 空気温度をさほど上げなくてもよくなり乾燥感が減ります。 そして建物が中途半端な気密性の場合、 24時間換気以外の漏気も多くなる(より多くの室内の空気が外気と入れ替わる)ので ますます乾燥することになります。 結論として中途半端な断熱気密性で快適に過ごそうとするほど 乾燥には注意しなければいけないと言えそうです。 ![]()
by takakoun
| 2011-02-24 22:01
| 高断熱高気密
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