素材と断熱に拘った省エネ住宅を造る工務店ブログ
袋入り断熱材よりも裸の断熱材を その1
最近では、袋入り断熱材でも高性能グラスウールを使った商品がでてきました。

これにより、比較的簡単にいままでの住宅よりも高断熱化することができ、当社でも改修工事などでは使用することもあります。

袋入り断熱材よりも裸の断熱材を その1_c0091593_15244969.jpg袋入り断熱材施工例


ただ注意したいのは、この商品は最初から袋に包まれた、ある一定の規格の寸法で作られているため、ちょうどぴったりと納まる場合はまだよいのですが、実際の現場では、そのまま納まる場合の方が少ないぐらいです。
その場合、きちんと施工するにはシートを分解して中身の断熱材を取り出して、加工しなければいけませんがよほどの熟練者でも難しいものです。

それにプラスして、実際の建築現場では、
電気配線があったり、
袋入り断熱材よりも裸の断熱材を その1_c0091593_15244399.jpg

接合金物があったり、
袋入り断熱材よりも裸の断熱材を その1_c0091593_15481467.jpg


このようにいろいろと断熱材と干渉するケースが多いので、よほど丁寧に施工しても隙間なく断熱材を詰めるというのは困難を極めます。

そして、この袋入り断熱材、防湿層として最初からビニールに入れられているのですが、これが極めて薄く、気密テープがちょっとつくだけでもすぐ破れてだめになってしまいます。


グラスウールなどの繊維系の断熱材を使って、設計値により近い断熱性能にしたい場合、手間はかかりますが裸の断熱材を使用して丁寧に施工すれば、極めて設計値に近いところまで施工することも可能になり、その上に厚めの防湿層を張ると安心できるのでおすすめです。

袋入り断熱材よりも裸の断熱材を その1_c0091593_1548896.jpg裸グラスウール施工例


by takakoun | 2012-07-18 18:29 | 高断熱高気密 | Trackback | Comments(0)
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