素材と断熱に拘った省エネ住宅を造る工務店ブログ
袋入り断熱材よりも裸の断熱材を その2
以前でてきましたが、袋入り断熱材(グラスウール等)は裸の断熱材と比べると壁の隅々まで充填することが実は難しいとお話ししました。

そのときにもチラッと述べましたが、もうひとつ大きな問題点は、壁の中に湿気を入れない様にする防湿性にあると思います。

たしかに断熱材自身は防湿層にくるまれています。間柱などにきちんと耳を重ねてとめつけ、その上から石膏ボードなどで押さえれば理屈の上では防湿層は一見、連続しているように見えます。

しかし、床や天井が仕上がってしまうと見えなくなるのでわかりませんが、床下部分や天井裏の部分ではボードがない状態の事が多いのです。
そしてきちんと施工したとしてもタッカー(ホチキスのようなもの)でとまっているだけなので、防湿層にくるまれた断熱材の中には湿気が入りずらいのかもしれませんが、壁の中に関しては無防備の状態になります。

c0091593_173188.jpg

これは調査を頼まれたあるお宅の天井裏の写真です。
このように袋入り断熱材が露出していると湿気を防げない状態になっているのがわかると思います。(写真の赤丸部分から侵入。)
この写真は袋同志が離れて施工されているのでわかりやすいのですが、たとえ重ね合わせて施工したとしても前述したようにタッカーでとまっているだけの事が多いので湿気に対しては隙間だらけの状態です。

仮に天井裏などが室内と同じ温湿度、室内側に防湿層がない状態、外側を構造用合板などで構成する外壁に対して、ここで行ったような結露計算をすると、冬場さほど外気が下がらなくても、壁体内で結露を生じる計算になります。

実際は防湿層がまったくないものとし、木材の水分吸放湿などは考慮していない計算ですが心配です。

さらに、構造用合板の替わりにOSB(写真。木片を接着材で固めたもの、詳しくは検索してください。)を使うと、構造用合板よりも透湿抵抗が3倍程度高くなり、すなわち湿気を通しづらくなってくるため、袋入り断熱材の隙間から入り込んだ湿気が外に逃げづらくなってくるのでますます心配になります。
c0091593_16009.jpg


こういった部分は別途、防湿層を上から設けた方が安心と言えそうです。そうなると最初から裸の断熱材(グラスウール)を使った方が早そうな気もします。

by takakoun | 2012-07-31 17:57 | 高断熱高気密 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : https://takakoun.exblog.jp/tb/18290442
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
<< イグサが荒れていたらシロアリの可能性 建築士免許偽造問題 >>