素材と断熱に拘った省エネ住宅を造る工務店ブログ
アラミド繊維での補強 耐震改修工事
本日の新潟市、終始雨でしたね。

以前ブログにでてきたアラミド繊維。実際の現場ではどうやって使ったのでしょうか。

詳しい説明は省きますが、地震が起きた際、柱には引っこ抜く力が生じる箇所があります。
抜けてしまっては筋交い等の力が発揮されないので、抜けない様に柱の接合部に金物を使って補強をしていくことになります。

そして10KN(1t)を超える引き抜き力がかかる1階の柱の根本は原則として基礎と直接、堅結しなければいけないのですが、今回耐震補強を行っているお宅は土壁のため(壁の中が土でつまっている)、アンカーのような金物を取付けにくい。

そこで今回はアラミド繊維を使って直接、柱と基礎とを繋ぐ補強を行うことにしたのです。

これがアラミド繊維。
防弾チョッキなどの防護服にも使われているアラミド繊維の中でも引張強度の高いパラ系のもの。
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まず、補強する箇所の基礎、柱をグラインダーなどできれいにします。
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基礎部分にはあらかじめ、付着力を高めるためにプライマ―を下塗りしておきます。
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エポキシ樹脂接着剤を使ってアラミド繊維を貼りつけます。
緑色の接着剤のため、アラミド繊維の色が変わったように見えます。
これが超強力で、気づかないうちに髪の毛にすこしばかり付いて固まってしまい結局切ることに。
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基礎部分にはモルタル仕上げの付着力を高めるために乾燥砂を表面に塗布して終了。
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このアラミド繊維3枚貼りは30KN(3t)の引き抜き力に対応。
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基礎のひび割れ箇所も方法は違いますが、エポキシ樹脂で補修して中に水分等がいかないようにしていきます。
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by takakoun | 2012-11-14 17:36 | 耐震改修 | Trackback | Comments(0)
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