素材と断熱に拘った省エネ住宅を造る工務店ブログ
新潟市 結露相談

知人から結露の相談にのってあげてほしいとのご紹介があり、行くことになりました。結露に悩んでいるお住まいにお伺いしてみると鉄筋コンクリートマンション。
以前から窓ガラスなどには結露していたが、最近では壁、天井にもしてきたとの事。

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実際に結露してます。


結露をしている場所を熱カメラで見てみると周辺より温度が下がっているのがよくわかります。

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青く丸いものはエアコン用の穴です。

天井裏は見ることはできませんでしたが、おそらくコンクリート躯体の断熱補強不足が原因でしょうか。


結露を改善する方法としては、おおざっぱに言って二つあり、結露している部分の温度を上げてあげるか、空気を乾燥させるか、です。

今回は、断熱補強などを行って温度を上げるのは難しく、また、サッシもすでに2重サッシになっています。収納部屋(非暖房室)とのことで暖房を入れることも難しそうです。

基本的に冬場の場合、換気をおこなえば室内空気は乾燥してくるので、今度は換気状況がどうなっているのかを調べてみます。お聞きするとトイレと浴室の局所換気扇を回しっぱなしにして24時間換気を行っているとの事。そこで換気量をチェックしてみます。
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するとトイレでなんとゼロ、浴室でも11m3/hと非常に少ない状況。換気扇が回る音はしていますので機械自体は動いているみたいです。

そこで外へ行き、換気の出口を確認してみます。換気フードをよく見てみると、フード下端に防虫のためのメッシュがついており、それがゴミ等で塞がってほとんど排気されていない様子です。右のフードはキッチンのレンジフード用。比べても明らかに差があります。
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そこで防虫網を掃除してから、再度換気量を測定すると、トイレで12m3/h、浴室で35m3/hと随分上がりました。ただ合計しても少し不足気味なので、室内で湿気がでる時(入浴時、洗濯時、調理時など)にはキッチンのレンジフードを併用してもらうようにアドバイスさせて頂きました。

掃除後、フードを熱カメラで見てみると部屋の空気(熱)が排気されているのがよくわかります。
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後日、様子をお聞きしましたら、窓ガラス含め、極端に結露は減ったようです。
なかなか普段目がいかないところですが、換気フードに防虫網がついている場合には換気扇本体のメンテナンスの時にでもにチェックするのがおすすめです。

by takakoun | 2016-03-05 17:43 | 換気 | Trackback | Comments(0)
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