低炭素住宅の認定申請をするためにUA値の計算をしています。 4月から基礎の計算方法が変更になるのは知っていたのですが、他の部分でも変更になっている所があるのですね。外皮の熱貫流率を計算する方法のひとつ、標準計算の簡略計算方法2(熱橋面積を計算しなくてもよい方法)が無くなっていたり・・・ややこしい。 普段はQpexを使ってUA値を計算しているのですが、これは暖冷房費の目安にするのがメイン。 Qpexは予め決められた熱橋比率を使う簡略計算法1になりますが、現場レベルで実際に施工されている、申請には使えない断熱(熱橋)パターンも選べる優れものソフト。結果はリアルタイム。入力は比較的早めにできます。 QPexの現在のバージョンは4.0、Pは大文字でした QPexのように、外皮の面積を拾ってから計算を行うソフトの計算方法を詳細計算法と勘違いしている記事などをたまに見かけますが、詳細計算法は熱橋の面積まで全て自分で拾って計算する方法になります。 ということは梁、桁などの骨組みが全て決定した後、その木部の面積も全て拾って計算していくことになり、手間の面でもスケジュールの面でもかなりハードルが高い方法です。 低炭素住宅のような認定の申請をする場合は審査をスムーズにするために、QPexではなく、いくつかの団体がだしているソフト(計算シート)を使います。 建築研究所、住宅性能表示協会、日本サステナブル建築協会がだしている外皮平均熱貫流率を計算するソフトをざっと見ましたが、建築研究所以外のソフトは予め決められたパターンの熱橋比でしか入力できないようなので、この中では詳細計算、簡略計算1、簡略計算2まで計算できる建築研究所のソフト一択ですね。 ただこのソフトの使いにくい所は、入力データをアップロードしてから最終的にweb上で動かさないと結果が出ないので、入力した内容がリアルタイムでは確認できません。 このような画面から入力したファイルをアップロードした後に計算、最後に結果がでる 今回は屋根の断熱方法がちょっと特殊なので、新しい基準だと熱橋面積をすべて拾わなければならない詳細計算法しか選択肢がなさそうなので旧計算法で行う予定ですが(令和4年4月までOK、下写真参照、これもややこしい)、完全に切り替わったら熱橋比率のパターンを増やしてくれないと申請や計算のハードルが相当に上がりそうです。 新潟市南区の平屋の暫定UA値はHEAT20のG3グレード(0.23)が見えてくる0.26W/m2K 小さい規模ながらも広い屋根面積。単純に同規模総2階の建物の2倍の屋根面積になる。夏期は水平面(屋根面)の日射熱がとても多く、その影響を受けるので厚い断熱が必要。 当初は載せない計画だが、結果として屋根形状は太陽光発電に最も適した形になった。ただし平屋なので将来的に隣家の影響を受ける場合がでてくるかもしれない。
by takakoun
| 2021-06-25 15:18
| 高断熱高気密
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