外断熱(外張断熱)は全て高断熱高気密なのでしょうか?
ここでは、基本的に木造を対象とした場合について述べていきます。 外断熱を否定する気はまったくありません。念のため。ただ、多くの人と話し、外断熱という言葉に対して、イメージが先行したためか、いまだ誤解をしているのを感じます。 まず、外断熱という言葉をよく見てみましょう。 外断熱となっています。そうです。これはあくまで、断熱材の位置が構造体を基準としてどの位置(外か内か)にあるのかを示しています。 もちろん、外断熱ならではのメリット、デメリットもありますが、ここでは表題についてのみ触れます。 まずは断熱性について。 断熱性は、あくまでも断熱材の種類、厚みによって左右されることが大きくなってきます。 例えば、外断熱でよく使われる押出法ポリスチレンフォームを、外壁50mm、屋根50mm使い、概略でQ値を計算してみると、2.5W/㎡K前後くらいではないでしょうか?(もちろんプランに左右されます。) 比較対象にもよりますが、高断熱住宅の中においては、けっして高いレベルとは呼べない数字です。 つぎに気密性について。 外断熱は、気密化するのが比較的手間がかかりにくいといわれているだけで、実際、充填断熱(内断熱)でも手間はかかりますが気密性は変わりありません。 C値にとって、大事なのは、あくまでも丁寧な施工と、実測した結果が全てになってきます。 重要なのは、外断熱だからきっと快適になんだろうではなく、実際のQ値(各部位における断熱材の種類、厚みも)、C値がどのくらいなのか、それも、モデルプランではなくあなたの家でどうなのかを知ることが、満足のいく快適さになるかどうかにつながってきます。
by takakoun
| 2007-03-27 22:27
| 高断熱高気密
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Comments(4)
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以前「ガイアの夜明け」で、欧州では「外断熱工法において劣化した断熱材を貼りかえ、建物本体を長持ちさせている」とありましたが、それはメリットにならないのでしょうか?個人住宅でそこまでして住み続けるのかは疑問ですが。
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ペンキマンさん、おひさしぶりです。
そのTVは見ていませんが、 構造体が外部温度変化にさらされない、外部から補修可能、という大きく二つがあるのでしょうね。 外断熱もたくさんのメリットがあると思います。 個人住宅でも、外壁を貼り替えるついでに、”住みながら”断熱改修工事を行うなど可能です。 ![]()
賃貸目的の木造二階建てを建てる場合、どちらの断熱方法がよりメリットが多いのでしょうか?また外断熱工法では無く、充填断熱(内断熱)工法を採用されている最大の理由を教えて頂けないでしょうか?不躾な質問で申し訳ありません。
コメントありがとうございます。難しい質問ですね。賃貸で収入をあげる場合だけに焦点を当てると、コストメリットがでる充填断熱のほうがいいかもしれません。また、ブログ上では充填断熱がほとんどですが、充填断熱だけを採用しているわけではなく、あくまでも性能重視、かつ、その家にとってどちらがメリットあるかで選んでいくつもりです。
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